【重要】腕時計の電池交換は自分でできない! プロにお願いする理由とは?

修理
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はじめに

 時計の電池が切れてしまい動かなくなった時、自分で電池交換をしようとしてませんか?
 それ、絶対やってはいけません!
 あなたの大切ない1本を壊さないために、なぜ時計修理をプロ(販売店やメーカー)に任せた方が良いのか解説していきます!

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専門的な工具や知識が必要

 腕時計の電池交換は一見シンプルな作業に思えますが、実際には専用の工具と正しい知識が欠かせません。裏ブタを開けるための裏蓋オープナー(ケースオープナー)や精密ドライバー、内部部品を扱うためのピンセットなど、時計用の特殊な工具一式が必要になります。
 例えば、ネジを外す際にはサイズの合ったドライバーを使わないとネジ山を潰してしまう危険もあります。さらに、腕時計に使用される電池の種類も事前に確認し、正しい型番の電池を用意する知識が求められます。もし誤った種類の電池を使用すると時計を故障させる原因にもなりかねません。

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電池交換時に起こりやすいトラブル

慣れない人が電池交換を行うと、以下のようなトラブルが発生しがちです

  • 時計本体や裏蓋への傷
    固く閉まった裏ブタを無理に開けようとして工具が滑り、ケースや裏蓋に傷を付けてしまうことがあります。金属製の工具で僅かに力を誤っただけでも、時計にははっきりと傷が残ってしまいます。

  • 小さなネジ・部品の紛失
    電池を固定している押さえ(金具)や留めネジなど、非常に小さな部品を外すときに、不注意で落としてしまい、紛失してしまうことがあります。
     また、ネジは場所によって長さが違う場合もあるため、外したネジがどこのものか分からなくなり、元に戻せなくなってしまいます。

  • 防水パッキンの取り扱いミス 
    防水仕様の腕時計には裏蓋にゴム製のパッキンが入っています。開封時にパッキンが劣化したりズレたりして元通りに戻せないと、密閉性が損なわれ防水性能が低下してしまいます。パッキンを正しくセットし直せないと、汗や湿気が時計内部に入り故障の原因となります。

  • ネジ山の破損
    ネジを締め直す際に力加減を誤ると、ネジ山を潰してしまうことがあります。ネジ山が潰れると裏蓋がしっかり閉まらなくなり、防水不良や振動で裏蓋が外れるリスクにつながります。

  • 内部機械(ムーブメント)の損傷
    狭い時計内部で工具を扱う中で、コイルや基板など精密な部品に触れて傷つけてしまう危険があります。特にクォーツ時計のコイルは非常に繊細で、ドライバー先端が触れるだけでも断線してしまうことがあります。コイルが切れると時計が動かなくなり、ムーブメント交換など高額な修理が必要になるため注意が必要です。

このように、電池交換には小さなミスが重大な故障につながる可能性があります。そのため確かな技術と経験が求められるプロ(販売店やメーカー)に依頼する必要があるのです。

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防水機能や保証の維持についての注意点

 腕時計の防水性能とメーカー保証を維持する上でも、プロ(販売店やメーカー)に任せるメリットは大きいです。
 防水時計には裏蓋に施されたゴム製パッキンが不可欠です。このゴムパッキンは経年劣化する消耗品ですので、プロ(販売店やメーカー)に電池交換を依頼すれば、このパッキンの状態を点検し必要に応じて新品交換を行ってくれます。
 こうした処置なしに素人がただ電池を替えて蓋を閉めただけでは、防水機能を保てず内部に湿気が侵入しやすくなり、高確率で防水性能が落ちます。またプロ(販売店やメーカー)が電池交換をした際には防水テストを実施し、きちんと防水性が保たれているかもチェックしてくれます。これは間違いなく自分ではできないことです。
 特に高度な防水性能を持つダイバーズウォッチや飽和潜水時計などでは、メーカーや専門店で適切に防水検査・処置を施さなければ本来の性能を維持できません。
 専用機材による防水試験なしに自分で電池交換をすると、防水時計としての機能的価値を失ってしまう恐れがあるのです。

 次に、メーカー保証についても注意が必要です。
 腕時計を自分で分解・電池交換してしまうと、たとえメーカーの保証期間内であっても保証対象外になってしまいます。メーカー側では「自社が組み立てた状態」であることを前提に保証を提供しているため、一度でも正規以外の手で分解された製品は責任を負えないというのが一般的な考え方です(正規修理ルート以外での電池交換歴があると受付不可という厳格な方針を持つブランドも存在します)。
 保証期間が残っている時計であれば尚更、自分でいじるのは避けるべきと言えます。

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高級時計やブランド時計の場合

ロレックスやオメガをはじめとした高級ブランド時計、限定モデルやヴィンテージ時計などは、特にプロに任せた方が良いケースと言えます。
その理由は大きく二つあります。
 第一に、これら高級時計は構造が精密で特殊な場合が多く、電池交換一つ取っても高度な技術が要求される点です。裏蓋の開封方法一つとっても、スクリューバック式や特殊ネジ仕様などモデルごとに異なり、適切な工具と手順を知らないと開閉すら困難です。高級時計や防水機能付き腕時計の場合、プロの技術と専用工具が必要になるため専門店に依頼する方が安全です。
 また古い時計や希少価値のあるヴィンテージ品では、内部部品が劣化して非常に壊れやすくなっていることもあり、自分で触らず専門家に任せる方が安心です。
 第二に、これらの時計は資産的価値も考慮しなければなりません。オリジナルの状態を保つことが価値維持に直結するため、裏蓋に開封傷が付いたり内部に非純正部品が入った履歴があるだけで、将来的な査定額が下がってしまいます。
 事実、時計の小さな傷や内部損傷は専門家が見ればすぐ分かります。大切な高級時計ほど、短期的な節約のために素人作業でリスクを負うより、専門の技術者に任せて確実に処置してもらう方が結果的に得策と言えます。

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最後に

このように、プロに任せれば多少の費用はかかっても確実で安心なサービスが得られます。
あなたの大切な腕時計を長く快適に使い続けるためにも、電池交換は信頼できる専門店やメーカーに依頼するのが賢明です。節約できるからと言って自分で電池交換をして、時計が動かなくなってしまったとなれば目も当てられません。お金をかけても、プロの技術と安心感には代えられない価値があります。
 「電池交換くらい自分で…」という気持ちをぐっとこらえてプロに任せることが、結果的に愛用の時計を守る一番の近道になります。

たびどり

元時計販売員。販売員時代に培った知識と経験を生かしながら、AIを駆使して趣味でブログを作成。ふと、誰かの時計選びの参考になればと思いブログを立ち上げました。好きな時計ブランドはゼニス。埼玉、神奈川、東京を転々とし、現在は栃木県在住。

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